血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は、全身の血管に血栓が生じ、発熱や貧血、意識障害等の症状から始まり、やがて脳梗塞や心筋梗塞、腎不全などが引き起こされます。
稀有な病気のため、医師でも診断が難しく、誤診や見過ごされてしまうことも多い病気で、国の指定難病の一つです。
血栓性血小板減少性紫斑病の治療方法としては、血液の問題のある成分を、健康なものと取り換える血漿交換が有効です。(血小板輸血は禁忌)
これに副腎皮質ステロイド投与と組み合わせると80%の患者に効果があります。
しかし、再発率が30~50%と高く、その場合は上記の治療法の有効率は30%まで下がります。
この難病である血栓性血小板減少性紫斑病の新たな治療方法として、
“リツキシマブ”という薬が効果的だと分かってきました。
この薬は海外の試験では再発した患者さんにも非常に高い治療効果を示しました。
ただ、国内では血栓性血小板減少性紫斑病の治療にリツキシマブを使うことは保険適応外なので、非常に高額な治療方法になります。(2013年11月現在)
現在、この薬の保険適応に向けての取り組みが、医師を中心に進められています。