最近、医療や介護の現場で使われる用語に『QOL』というのがあります。
QOLとはクオリティ・オブ・ライフ(Quality of Life)の略語。
QOLとは、簡単にいうと“生活の質”を表す言葉です。
病気は治ったはいいが、その後生活が病気のとき以上に不自由になったのでは意味がありません。患者さんが自分の望んだ、より人間らしい尊厳のある生活をするために生まれた考え方で、この生活の質を改善することを『QOLを向上させる』という具合に使います。
病気を完治させるだけを目的にするのではなく、日常生活に害がでるような痛みを和らげ、患者さん本人が生活しやすいように対処することもQOLを向上させると言えます。
特に完治の見込みがない病状の方には、痛みや吐き気などの症状を緩和して、最期まで穏やかに生活できるよう配慮することが必要です。(終末医療)
現在、医師は病気だけを見るのではなく、患者さん自身の生活の質も考慮したうえで、このQOLを向上させる治療方針が求められています。
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